展覧会「つぐ mina perhonen」が11月22日、東京・世田谷美術館で開幕した。ブランド創設30周年を迎えた「ミナペルホネン」は今年、国内外でこれまでの活動をひも解く展覧会を行ってきた。今回は新たに、ブランドの活動を通してクリエイションが波紋のように広がる様子を伝える。26年2月1日まで。
タイトルの「つぐ」には、ブランドを受け継ぐという意味だけでなく、人と人をつなぐ、思いを告げるなど様々な意味を込めた。創業者でデザイナーの皆川明さんは、「物作りの中にある『つぐ』要素を伝えながら、私たちがどういうことを感じ、どのように物作りを日々行っているのかを見てもらいたい」と語った。
展示の冒頭には、様々な柄のミナペルホネンのテキスタイルが約180種類、並んだ。一つのモチーフが派生し、広がっていく様子が分かる。次のエリアではテキスタイルが服や雑貨、セラミックなどに展開する。皆川さんや、同社のデザイナーも務める田中景子CEO(最高経営責任者)が普段、デザインを行う部屋も再現。期間中、何度か実際にそこで仕事する。

主要工場でテキスタイルが織り上がる様子、スクリーンプリントを手作業で行う様子も見どころの一つ。顧客が長年着てきた服のリメイクも展示している。同展は来春から、長野や熊本などにも巡回する。

