経産省と国交省 新物流構築の有識者会議 スーパーなどの分科会を新設

2021/11/05 06:29 更新


 経済産業省と国土交通省は10月に合同で開設した新しい物流の仕組み構築を目指す有識者会議「フィジカルインターネット実現会議」の分科会として、「スーパーマーケット等ワーキンググループ(WG)」を立ち上げる。学識者のほか、イオンリテール、イトーヨーカ堂の物流部門の責任者などが委員として参加し、11月から来年3月末までに会議を3回前後開く。インターネット通信の考え方を物流に適用するフィジカルインターネットの実現に向けて、消費財サプライチェーンでの30年までのアクションプランを今年度内に策定する。

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 同会議で、WGを立ち上げるのは初めて。事務局はスーパーのほか、百貨店、SC業界なども所管する経産省商務・サービスグループ消費・流通政策課が担当する。委員はイオンリテールの西野克執行役員MD改革本部長、イトーヨーカ堂の豊島直人執行役員物流室長、イズミの田中寿喜営業企画部部長ら18人で構成する。

 同会議は物流業界で労働力不足や運送などのコスト上昇が大きな課題となる中で、企業・業界の垣根を越えた輸送容器の規格化や物流データの共有化などで効率的な共同輸配送を実現させるフィジカルインターネットの40年までの社会実装を目指して開設した。今年度内の40年に向けたロードマップを作る。

 WGは「個々の業界で物流に関連した固有の商慣習などの課題を抱えており、業界特有の状況も踏まえた業界ごとの具体的なアクションプランを策定することが必要」とし、開設した。百貨店業界でも立ち上げる構想もある。



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