ルミネは24年度(25年3月期)から27年度までの中期経営計画を策定した。27年度の全施設売上高4800億円(前期は3559億円)を目指し、「ターゲット、提供価値、事業フィールドの拡張」を成長戦略の柱に据える。
提供価値の拡張施策の一つがショップスタッフの「力の最大化」。研修やショップ間のコミュニケーション、ES(従業員満足)向上などの人手不足対策を強化し、「ショップスタッフの成長機会や活躍の場を広げるための支援」(表輝幸社長)も行う。
具体策の一つが、接客ロールプレイングコンテストの上位入賞者「ルミネスト」による「世界の舞台で活躍する人へのファッションコーディネート提案」。ルミネが著名人にアプローチし、ルミネストがパーソナルなコーディネートを提案するもので、「既に実験的に実施し、非常に好評」。今後は組織として本格的に取り組む。「日本のファッションがいかに優れているかを世界に伝え、ショップスタッフの次のステップにもつなげていきたい」と表社長は強調する。
SCディベロッパーが従来の不動産賃貸から踏み込んだ事業戦略を加速している。取引先であるショップスタッフへの支援も、従来のES施策などから進み、「拡張」し始めた。こうした取り組みが、SCが消費者だけでなく、取引先からも選ばれるために必要になっている。