《めてみみ》職域接種

2021/07/06 06:24 更新


 「(新型コロナウイルス)ワクチンを2回打ったので安心して買い物に来られた」と都内の百貨店で販売員と談笑する高齢者を目にした。他の百貨店でも、ワクチン接種を終えた顧客の来店が徐々に増えているという。65歳以上の顧客が多く、外出自粛の影響が大きかっただけに久々に明るい話題だ。

 百貨店の職域接種が一部で始まった。鶴屋百貨店(熊本市)は6月21日、約6000人を対象に開始した。希望する社員、取引先、その家族まで対象を広げ、6月21~29日に1回目、7月19~27日に2回目を終える。

 三越伊勢丹は7月5日、販売職や外商担当者約5000人を対象に職域接種を始めた。三越日本橋本店を会場に、産業医、看護師らが対応し10月までに終える。一方、政府が6月25日に職域接種の新規受け付けを一時休止したとはいえ、百貨店全体ではあまり広がっていない。

 膨大な人数が対象になると、打ち手の確保が難しいためだ。店頭は社員のほか、取引先の派遣販売員が同じフロアや売り場で働く。高島屋は全国で社員と取引先を合わせた従業員が5万人に達する。職域接種の申請を見送ったある百貨店は「社員だけでなく、取引先の従業員を含めてやらないと意味がない」という。ワクチンの職域接種は、会社ができる最善の感染防止対策だけに悩ましい。


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