《めてみみ》か・け・ふ

2020/05/21 06:24 更新


 伊藤忠商事の19年度連結純利益(国際会計基準)は5013億円。他の商社が資源安などで苦しむ中、2年連続で5000億円を上回り、過去最高を更新した。三菱商事が5354億円(前期比553億円減)だったため、「首位奪還」はならなかったが伊藤忠の強さが目立った。

 岡藤正広伊藤忠会長CEO(最高経営責任者)は1月の懇親会で「2強時代に入った」と胸を張った。「商社ナンバーワンになる」と宣言して以来、「万年4位から最低でも銅メダルを取りたい」(12年)、「業界3位はやめて、御三家という言葉を使う」(14年)の語録を残しつつ、商事の背中を着実に追い続けた。

 10年前の伊藤忠の純利益は1280億円で分野別で500億円以上は金属・エネルギーのみ。今は繊維と第8カンパニーを除く六つのカンパニーが500億円以上(食品は499億円)に成長した。「利益の偏りは危ない。そこそこの利益を積み上げる」と各分野で「か(稼ぐ)、け(削る)、ふ(防ぐ)」を徹底した結果だ。

 前期繊維は苦戦し、純利益は207億円減の91億円。今期は230億円を見込むが他カンパニーと比べ伸びていない。繊維・ファッションの限界か、それとも進化の過程なのか。今期は〝削る〟〝防ぐ〟が軸になりそうだが、次の〝稼ぐ〟モデルが業界全体でまだ見えてこない。


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