7都府県に緊急事態宣言が出された。ファッション業界でも、百貨店やSC、専門店などが臨時休業に入った。小売業以外でも従業員の勤務体制をテレワークに切り替える動きが広がっている。
気は進まないが、そういう状況でも、新聞記者という職業柄、取材先に向かうことはゼロではない。そんな時、周囲を見渡すと、電車の中や訪れた店の周辺の街で、依然として人数が多いと感じる時がしばしばある。
無論、マスクを付け、他の人との距離を保っているが、そうしたことを明らかに意識していない人も散見されるし、そうしようにもそれができない場面や場所にも出くわす。「最低7割、極力8割」という目標が現状ではいかに達成しにくいか、痛感させられる。
国内でも海外でも感染者数が増え、増加の速度が上がる一方だということをテレビやネットが逐一、伝えてくれはする。だが、ピークはいつになるのか、終息のタイミングがいつなのかは、どのニュースをチェックしても判然としない。
ベイクルーズグループは4月13日から渋谷の本社を休業すると決めた。最大の理由は「人命最優先」だそうだ。在宅勤務を推奨しても、職業的義務感などからどうしても会社に出てきてしまう社員がいる。ならば、一斉に休もうとトップダウンで決めるのもこの際、必要なのかもしれない。