《めてみみ》中国のPB作り

2018/11/28 06:23 更新


 上海市内には日系のコンビニエンスストアが数多くある。中国系、韓国系もあるが、やはり利用する頻度は日系コンビニが圧倒的に多い。お弁当など総菜も充実しているし、品揃えも日系の方が多い。陳列の仕方が効率的なのだろう。

 日本同様にPBもある。その種類も年々増えている。パンやお菓子なども充実していて、小腹が空いたときには重宝している。PBの袋には中国語と日本語が併記されている場合が多い。日本人としては、日本と同じ感覚でPBを選んで購入できる。

 先日、日系大手流通の担当者から、中国ではPBがメジャーではないという話を聞いた。まだ消費者の間ではNBの信頼度が高く、多くの消費者は同じ商品であればNBを選ぶ人が多い。まさに〝ナショナル〟の威力なのだろうか。

 担当者は「PBには必ず日本語を入れています」と話す。理由を尋ねると「日本の商品と分かり、安心してもらえるから」とのこと。PBはNBより安いのが一般的だ。中国の消費者はPBに慣れていないので、ただ安いだけでは大きな購買動機につながらない。

 品質が良くて安全で価格も安い。そんなPBの魅力をどう訴えていくのか。日本と比べると店舗数が限られるため、PB作りは本格化していない。まずは店舗自体をブランド化して、信頼を得ていくことが求められる。



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