東京・銀座の大型店の共同イベント「ギンザファッションウィーク」(GFW)が27日まで開かれている。日頃は、しのぎを削る競合店同士が手を携えて春と秋に行うイベント。街の活性化とともに、メイド・イン・ジャパンの良さを伝えて国内産地を応援するのが目的だ。
GFWのスタートは11年10月。東日本大震災の直後で、「世界の銀座からファッションで日本を元気にする」を合言葉に、長年のライバルである松屋銀座本店と三越銀座店が初めて協業した。現在、各地で開催するファッションウィークの草分けとなった。合繊やデニムなど国内産地と協業した限定商品を毎回紹介してきた。
12年3月には中央通りをランウェーに見立て、路上でのファッションショーを官民一体で開いた。当時の規模、内容に比べて見劣りするとはいえ、継続開催は14回目。松屋、三越、和光、東急プラザ銀座のほか、17年4月に開業したギンザ・シックスが加わった。さくらを共通テーマに、様々なイベントや限定品で来街者の回遊性を高める。
東京は欧米のファッション先進都市に比べ、国や行政と小売業の連携が弱い。パリやミラノ、ニューヨークは小売業がコレクション期間に合わせて一大プロモーションを実施する。国内外の観光客を含めた受け入れ態勢を整え、街全体を盛り上げることが必要だ。