人気キャラクターの衣装を着て、街中を走る「マリカー」軍団。「危ない」「迷惑」と話題だが、記者が大阪で見た時、運転していたのは外国人。確かに危ないとは感じたが、すごく楽しそうだった。
街中でゆかたを着た外国人もよく見かける。日本ならでは、あるいは本場の日本で体験するから、より楽しめる〝コト消費〟。ニーズの高まりに応じ、バリエーションが増えてきた。
外国人観光客はこの3年ほどで爆発的に増えた。13年に初めて1000万人を突破、昨年は2400万人を超えた。伸び率はやや鈍化したが今年も増えている。大阪の百貨店では免税売上高が大きく伸び、圧倒的な人気の化粧品をはじめ、洋服や時計なども好調なようだ。
バブル的な爆買いは落ち着いたが〝モノ〟も一定は売れ、〝コト消費〟も広がる。あとは帰国後も越境ECなどでリピート購買してもらえる仕組みを作れるかが大事になる。ある調査によると越境ECでは、すでに中国が米国を上回る世界最大規模になり、その購入先は日本が一番多いという。「商品の品質」「店への信頼」の高さが購買につながっているようで、チャンスは広がっている。
世界に進出しなくても、アジアを中心に「来てもらえる」国になりつつある日本。このメリットをどう生かしきるかの勝負になってきた。