三菱地所、東宝など 有楽町の国際ビルと帝劇ビルの建て替え決定 日比谷・有楽町エリアの再開発加速へ

2022/09/27 16:54 更新


 三菱地所、東宝、出光美術館は、東京都千代田区丸の内3丁目の三菱地所所有の「国際ビル」と同ビルに隣接し、東宝と出光美術館が所有する「帝劇ビル」を共同で一体的に建替えることを決めた。建て替えのスケジュールは未定だが、両ビルともに25年をめどに閉館する。帝劇ビルに入る帝国劇場と出光美術館は建て替え後の建物内で再開する予定だ。

 両ビルは東京メトロ有楽町線有楽町駅と都営地下鉄三田線日比谷駅に近接、ともに66年9月に完工した。敷地面積は国際ビルが5623平方メートル、帝劇ビルが3825平方メートル、延べ床面積は国際ビル(地下6階~地上9階)が7万6918平方メートル、帝劇ビル(同)が3万9419平方メートル。完工から約56年間が経過し、「防災対応機能やポストコロナ時代の新しい働き方をはじめとするテナントニーズの高度化、脱炭素社会の実現に向けた社会的要請への対応強化など機能更新が必要」と判断し、建て替えを決めた。

 日比谷・有楽町エリアは渋谷や東京駅周辺など他の東京大都市中心部と同様、大型再開発が今後相次ぐ。18年3月に大型複合施設「東京ミッドタウン日比谷」を開業した三井不動産は近接する帝国ホテルと周辺を同ホテル、NTTグループなどと他の9社と共同で一体的に建て替え、全4棟で、総延べ床面積約10万平方メートルの大型複合施設を作る。28年度から段階的に完工し、37年度以降に全体が完工する予定だ。

 三菱地所も有楽町を東京・丸の内と並ぶ「重点エリア」に位置付け、大型再開発に今後着手する。その第1弾として、JR有楽町駅前で、国際ビルと帝劇ビルに近接する有楽町ビルと新有楽町ビルを建て替えることを昨年7月に公表した。



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事