素材メーカー、商社の23年4~9月連結決算が出揃った。中国経済の回復の遅れや欧州景気の減速などが影響し、コロナ禍からの回復に水を差す。
繊維事業はまだら模様
合繊は、全社連結ベースで減収減益基調が鮮明だ。各社の事業構造によって異なるものの、中国経済の低迷で電子関連向け樹脂など化成品がダメージを受けるほか、包装用フィルムなども低調だった。為替レートは期中平均で1ドル当たり前年同期比7円安だったが、市況悪化で海外売上高や輸出が全社を補うまでいかなかった。
一方、繊維関連セグメントの売り上げは6社中4社が減少、2社が横ばいと伸び悩んだが、利益は2社が2ケタ増益とまだら模様。一時の原料高が落ち着き、価格転嫁も進んだが、需要低迷による数量減が足を引っ張った。