バッグの「マロウ」 ミニマルさと独創性で見せる

2017/07/10 04:20 更新


 「マロウ」は、16年にスタートしたレディスのレザーバッグブランドだ。ミニマルなシャープさと、機能と一体化したディテールの独創性が静かに共存している。

 デザイナーの山本加恵は、大手セレクトショップで服飾雑貨の企画担当を長く務めた経験を持つ。「あれ?と思うけれども奇抜ではない。そんな他にないバッグを作りたい」と山本。なかなか、ドメスティックのバッグで自身が満足できるものが無かったという思いも、ブランド立ち上げにつながった。

 ファーストコレクションは、ボックスをテーマに、スクエアフォルムのショルダーバッグや縦型のトートを製作。17年春夏は、カーブをテーマに角に丸みを持たせたバッグを出した。中でも、ボディーに通したベルトを8の字にひねってハンドルにしたトート(3万2000円)がユニーク。巾着のような立体感が面白い。17年秋の新作は統一テーマは設けずに作った。スライドと名づけたバニティー風バッグ(4万7000円)は、ショルダーを通したフラップを上下にスライドして開閉する。シーズン毎の新作は3~5型前後と寡作だが、それぞれ定番として継続させている。

 デザインする際には、素材選びから入り、テーマをイメージしながら紙で模型を作る。その形を忠実にバッグにおこすのは、日本の職人たちだ。シンプルだからこそ、作りや素材の良し悪しで仕上がりが大きく左右される。「このマニアックな作りの良さを分かって頂ける方に向けて、頑張りたい」としている。

 現在、卸し先はセレクトショップ中心に約30店舗がある。企画、販売はロバンデボア、PR/セールスは GMPCジャパンの4Kが担当している。

マロウ17年秋の新作



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