マークス&スペンサー、衣料品不振で食料品へ

2016/11/11 06:13 更新


中仏など10カ国から撤退

 【ロンドン=若月美奈通信員】英量販チェーン、マークス&スペンサーの16年4~9月決算は、売上高0・9%増の49億9350万ポンド、税引き前利益18・6%減の2億3130万ポンドと大幅な減益となった。衣料品の引き続く不振が大きく影響した。

 今年4月に就任したスティーブ・ロウCEO(最高経営責任者)は、架空の50歳の顧客「ミセスM&S」を想定したファッション商品、セレブリティーモデルのアレクサ・チェンとの協業ラインなどで衣料品の回復を図ったが成功に至らなかった。

 これを受け、ロウCEOは今後5年間で英国内60店から衣料品及びインテリア商品を撤退する計画を明らかにした。うち30店は閉店し、その他は食料品専門店に改装。一方、コンビニタイプの食料品専門店「シンプリーフーズ」を200店開店する。現在衣料品を扱う店舗は全914店のうち304店となっている。

 海外についても、中国、フランスを含む全53店の直営店を有する10カ国から撤退する計画を明らかにした。アイルランドや香港、チェコの直営事業は継続するものの、今後はジョイントベンチャーやフランチャイズを広げる方針。フランチャイズは37カ国に267店ある。



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