合繊で環境負荷軽減の新技術 100%植物やCO2を原料に

2020/08/27 06:28 更新有料会員限定


 一歩ずつ夢へ近づく――ポリエステルの製造で、環境負荷を軽減する新技術が登場している。従来は石油由来で作られ、廃棄・焼却されれば温室効果ガスの発生にもつながるが、バイオマス(植物)由来への置き換えや二酸化炭素(CO2)を原料にしたものまで検討されている。技術確立と同時に、製造コストをどこまで従来品レベルに近づけられるかが商業化のカギを握る。

(中村恵生)

 サステイナビリティー(持続可能性)の機運が高まるなか、ポリエステルでエコ対応品の開発が活発だ。ポリエステルは世界の化学繊維生産の8割、綿など天然繊維を含む全ての繊維生産の6割近くを占め、環境へのインパクトも大きいためだ。今後の世界人口の伸びによる需要増に応えながら、環境負荷を抑えた素材として技術進歩が期待される。

ニーズが多様

 近年は海洋プラスチックごみ問題の注目の高まりに伴って、ごみ削減につながるリサイクルへの関心が高いが、並行して原料を脱石油由来で代替する動きも強まっている。合繊素材を扱う商社関係者は、「アパレルメーカーによってエコに対する考え方やスタンスが多様化しており、リサイクルだけでなく植物由来合繊などもメニューに揃えておく必要がある」と指摘する。

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