日本製ジーンズカジュアル輸出拡大
品質プラスアルファの戦略がカギ
メイド・イン・ジャパンのジーンズをはじめとするカジュアルブランドの輸出が伸び続けている。高い品質や技術を評価する欧米やアジアの小売店ニーズをつかみ、多くが今年も輸出の拡大をにらむ。ただ、好調な輸出先の有力店にはすでに複数の日本ブランドが入っている。今後はさらに踏み込んだ戦略がカギを握りそうだ。(小畔能貴)
輸出を始めて10年になる「ピュアブルージャパン」(正藍屋)は、卸の売上高のうち、7割近くを輸出が占める。毎年10%以上の伸びで、16年も同じ伸び率を見込む。米国「ブルーイングリーン」やタイ「プロント」などの販売先を持つ。
「日本でなければ作れないモノ」が重要として、16年秋冬物で22オンスのジーンズ(3万円)や本藍染めの17オンスジーンズ(5万円)を前面に出している。日本ジーンズの輸出ブームについては、「オリジナリティーと丁寧な物作りが評価されている」とし、「品質を維持しつつ、生産数を上げ、今まであった販売機会ロスを減らすこと」に取り組んでいる。追加した協力工場での生産が軌道に乗って来たところで、今年からベルリンやパリ、ニューヨークの海外展に出て発信を強める。
(繊研 2016/06/10 日付 19489 号 1 面)