21~22年秋冬パリ・メンズコレクション LVMHプライズ受賞者がデジタルに参戦

2021/01/29 10:59 更新


アーネスト・W・ベイカー

 LVMHヤングファッションデザイナープライズ経験者もデジタルスケジュールに名前を連ねた。デザイナーデュオ「アーネスト・W・ベイカー」は、レトロな雰囲気を続行している。得意のテーラーリングはワイドショルダーに、パンツはシグネチャーともいえるブーツカット。レパードのエコファーやチェックが取り入れられ、バラのモチーフはスウェットの上だけでなく、クロシェとしてスカーフに花開いた。薄型のボックスタイプのバッグも登場、アクセサリーにも力を入れていきたいようだ。

 「フィップス」は〝フィップス・フィルムズ〟の名の下で、前回に続き映画の予告編風の本格的な映像作品を制作。自らが主人公となり荒海を乗り越え、アイスランドの氷河を登り、さらに凍(い)てつく川を半裸で渡っていた。コレクションはオーバーサイズのコートやクジラが模様に織り込まれたフェアアイルセーターなど冬のアウトドア系。引き続きサステイナブル(持続可能な)を打ち出している。

フィップス

 20年のセミファイナルに選出された「アレド・マルティネス」は、ストレートからゲイ、レズビアン、そしてトランスが登場する、メトロセクシャルなちょいエロ映像だった。体にフィットしたジャケットやハイウエストのフレアパンツ、細い線のテーラーリングがベースなので女性からのラブコールも多かった。今回は女性モデルを起用するだけでなく、スカートもあり本格的なレディス参入をうかがわせた。

アレド・マルティネス

(ライター・益井祐)



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