LVMHのアルノー家、ディオール子会社化

2017/04/27 15:23 更新


 【パリ=松井孝予通信員】アルノーグループ、LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトングループとクリスチャン・ディオールは、LVMHを創業したアルノー家のグループ会社が、クリスチャン・ディオール(CD)を完全子会社化すると発表した。

 この子会社化のために、アルノーグループは現在74%所有するCD株の残りを121億ユーロで取得。また、このグループ再編により、LVMHはCDの子会社であるクリスチャン・ディオール・クチュール社を65億ユーロ(推定額)で買収し、傘下に収める。

 アルノー家は、アルノーグループ、CD、LVMHと組織を縦型に簡素化し、LVMHの出資率を36%から47%に引き上げることで支配力をさらに強化する。一方LVMHは、「ルイ・ヴィトン」を主力とするファッション&レザーグッズ部門に「ディオール」を加えることで、グループの増収とブランド戦略の強化を狙う。同グループはすでにパフューム&コスメティック部門にパルファン・クリスチャン・ディオールを所有している。

 ベルナール・アルノー同グループ会長兼CEO(最高経営責任者)は、「この買収計画は、アルノーグループが、ディオール・クチュールを傘下におさめ、ファッションとレザーグッズを強化したLVMHの潜在性への信頼を示すものである」と会見で述べた。



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