ルミネ有楽町 19年3月期売上高過去最高を更新

2019/04/19 06:29 更新


 ルミネ有楽町はショップと連携して、中心客層の嗜好(しこう)に合わせた上質、高感度なMDと顧客拡大策を強化し成果を上げた。19年3月期売上高は衣料品の伸びが寄与し、222億6300万円(前期比3.4%増)で、過去最高を更新した。丸の内や大手町を含む近隣の企業で働く女性客のほか、インバウンド(訪日外国人)需要が拡大した。

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 前期の売上高は上期が前年同期比2.8%増、業界全体として暖冬の影響で衣料品の売り上げが厳しかった下期は同3.9%増とした。年度を通じて、1日当たりの過去最高売上高(2億2400万円)を3回更新、昨年11月10日に2億3750万円を達成した。免税売上高は8億170万円(23.5%増)で、売り上げ構成比は3.6%となり、前の期に比べて6ポイント上昇した。

 業種別売上高は食品以外の全てで伸ばし、衣料品は2.1%増とした。中でも、レディス・メンズ「ロンハーマン」「ビショップ」、レディス「ドゥーズィエムクラス」「スピック&スパン」「プラージュ」「ミラオーウェン」などが好調だった。

 「本社のマーケティング調査と施設内での購買データなどをもとに、改めて中心客層を近隣の一流企業の本社に勤める女性に据え、ショップと連携してその層に向けたMDを強化してきたことが実った」(三浦哲裕ルミネ常務有楽町店店長)という。中心客層の着用機会が多いジャケットやパンプスを各店で強化し、ミニスカートはメインディスプレーに出さないようにした。セレクトショップでは「他施設の店に比べて高品質な商品やインポート品の品揃えを充実し、好調に売れた」という。

 併せて、ルミネのスマートフォンアプリ「ワンルミネ」も活用して、上顧客向けの「ワンランク上のサービス」を実施し、成果を上げた。昨年9月にはワンルミネで募集し、当選した上顧客14人を対象に、「パーソナルスタリングサービス」を行った。スタイリストがマンツーマンで着こなしやメイクの方法などをアドバイスし、館内での買い物に付き添い、その後にフィードバックする企画。「非常に好評だった」という。

さらに、昨年11月に各ショップの「名前がわかる顧客」を招待したクルージングパーティーも実施した。今期も「顧客サービスを深度化」し、いずれの企画も継続する方針。パーソナルスタイリングサービスは5月と秋に実施する。

 MDも活性化する。2~3月にレディス「イエナ」「ザ・ヴァージニア」「ラシア」「リヴドロワ」を導入、レディス「ココディール・リュクス」「スタニングルアー」や婦人靴「ダイアナ」など8店を改装した。改装区画全体の売り上げは好調だ。

春の改装区画も好調(ルミネ1の2階に導入した「イエナ」)


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