ルミネ、セールで託児サービス 子育て社員の声生かす

2017/07/27 04:30 更新


新井会長

 「セールといえども、安売りだけでは需要は促進できない。お客が満足して買い物できる環境を整えることも必要だ」。ルミネの新井良亮会長は、夏の全館セール初日の28日に託児サービスを行う意義を強調する。

 セール時に託児サービスを実施するのは初めて。同社全施設の利用客の子供(生後3カ月~6歳の未就学児)が対象で、ルミネ池袋が入る池袋メトロポリタンビルの会議室に設ける。

 3日に事前予約の受け付けを開始。「申し込みが予想以上に多かった」ため、定員数を当初予定の30人から45人に増やしたが、「すぐに予約が埋まった」。利用料金は1時間で1000円(税込み)かかるが、ハウスカード「ルミネカード」の提示客は1時間無料、当日に3000円以上の購買客は2時間無料となるため、「予約時間の平均は2時間半。長い人だと5時間半予約したお客もいる」という。

 働きやすい職場作りを推進するため、13年に20~30代の女性社員を中心にしたプロジェクト「きらきらルミネ」を発足。今期(18年3月期)から、産休や育児休暇を終えて職場に復帰した社員とのミーティングを始めた。

 託児サービスは「小さな子供を連れたままでは、買い物を楽しむのが難しい」などミーティングで出た声を踏まえた施策。今年は夏のセールを前年よりも2週間遅くしたことから、「(価値の高い商品を適正な時期に適正な価格で売る)趣旨に賛同していただいたお客に向けた取り組み」として、多数の客で混雑するセール初日に実施することにした。「産休、育休明けの子育て社員の意見を生かし、お客との接点の場を作ったことにも意味がある」と話す。

 運営スタッフや場所を確保した上で、今後は他施設にも広げ、ルミネカード会員向け10%割り引き販促時期も行う意向。




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