ルミネエスト、ヤングレディス復調

2015/03/25 06:54 更新


 ルミネエストは、15年3月期も増収となる見込みだ。独自性と新鮮さを重視したMD政策と積極的な販促が奏功した。館全体の売り上げの約30%を占めるヤングレディスカジュアル主体の地下1階の売り上げが下期から復調し、館全体でインバウンド(訪日外国人)需要が拡大した。今春はレディスファッション・雑貨を主体に24店を刷新する。

 14年3月期の売上高は前年比2.7%増の459億円。今期も2月末までの累計で前年実績を上回っており、「春の改装を含めた3月の追い込みで、目標の470億円を目指す」(木村明常務ルミネエスト店長)。

 今期はセレクトショップを中心とする地上1階やメンズも展開する5階などが伸びた。地下1階は年度を通じ「マウジー」「リエンダ」「スライ」「フリーズマート」「サマンサベガ・シルヴァ」などが好調。「苦戦の要因であった前年踏襲型MDから脱却し、価値のある商品を値頃な価格でしっかり提案できた店が良い」。館の営業部と店の責任者が増収策を話し合って実行し、各店が館向け独自商品を強化した成果も出た。

 インバウンド売り上げは対応店舗や対象品目の拡大に加え、アジアへの情報発信や館内掲示の多言語化などサービス強化の成果で大幅に伸びた。免税対応店舗は2月末で180店に広がり、今期の2月末までの免税売上高は5億円を突破した。中華圏の消費者を中心に、サマンサベガ・シルヴァ、スライ、マウジー、「ビームス」「ヒステリックグラマー」などが売れた。

 春の改装は2月中旬~3月26日に実施。地下2階は12区画で行い、通路の中央部に生活雑貨・フード主力の「ビープル・トウキョウ・バイ・コスメキッチン」と雑貨中心の「アダム・エ・ロペ・ル・マガザン」を入れて2本の動線を作り、回遊性を高めた。地下1階にフラワー店やアイアのレディス新業態「レンアイケイカク」などを入れ、地上6階にABCマートの新業態でアパレル製品・雑貨も充実したライフスタイル提案型の「カリフォルニアデプト」などを導入。

 来期は免税対応が一括してできるカウンターを設置するなどインバウンド対応をさらに強化する。秋は地下1階を中心に改装する。



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