ルミネエスト 秋の改装で館特性に合わせた店装・MD強化

2022/09/26 06:29 更新


9月2日に導入したマルテも個性を強調した内装

 ルミネがJR新宿駅東口で運営するルミネエストは秋の改装で、館の特性に合わせた店装やMDを導入した店舗を拡大、独自性をさらに強めた。改装区画は「全体として順調」(岩田明彦常務ルミネエスト店長)だ。

(有井学)

 8月上旬から9月上旬にかけて、24店を刷新した。新店は5店。

 既存店は「もともとパワーがあるショップをエスト仕様に店装を変えるなどしてさらに強化」した。8月31日に地上3階のソックス「タビオ」を「靴下屋」に全面改装し、館の中心客層であるヤング向けにポップな色使いの内装にし、デジタルサイネージ(電子看板)も設置。9月2日に改装オープンした地下1階のレディスシューズ「ダイアナ」もデジタルサイネージを設置したほか、スニーカーラインを前面に出したスペースを新設するなど「新規客獲得に向けたMDも強化」した。同日に地下2階に改装オープンしたレディス・メンズ「フリークス・ストア・メンズ・プラス・アンディ・フリークス・ストア」も「エストらしいヤング向けの店装」にした。

 新店では同日に地上1階にオリジナルを含むビンテージウェアと服飾雑貨主力のセレクトショップ「マルテ」、9月8日に5階に「スパイダーマン」などのキャラターグッズ店「マーベルストア」を導入した。いずれもルミネ初出店。マルテは館特性を意識した「斬新な内装」にした。マーベルストアは「旗艦店」と位置付け、館限定商品も揃える。併せて、5階のメンズ「ルイス」とバッグ「グレゴリー」を拡大し、3月に導入したメンズ・レディス古着「デザートスノー」を「古着屋らしく」改装した。

 今期(23年3月期)の全館売上高は8月までで前年同期比52%増、19年同期比は23%減で回復傾向。飲食店が前年の反動で大きく伸びているほか、「アットコスメ」「シロ」などのコスメ全般が好調で、レディスファッションは昨秋に改装した「マウジー」や春に改装した「トリートユアセルフ」、「ティーナ:ジョジュン」「エピヌ」などが売り上げを伸ばしている。7月に拡大したレディスシューズ・バッグ「チャールズ&キース」も好調だ。

 7月21日~8月21日にはディズニーとの協業による大型販促企画を実施。レディスファッション主体に25店で協業商品を販売したほか、インフルエンサーを起用してSNSで情報発信するなどし、来館動機につなげた。「最近の館全体の土日の入館客数は年度で過去最多だった18年度実績に近い水準まで戻ってきた」とする。秋の改装効果と下期の大型販促などによって、客数と売り上げの本格回復を目指す。



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