ルミネ 4~6月店舗売上高2・3%増 春の改装実る

2017/07/11 04:27 更新


 ルミネの4~6月の全16施設の店舗売上高は前年同期比2・3%増、昨年4月15日に全面開業した「ニュウマン」を除くルミネ15施設で同2・4%増となった。各施設とも春の改装やショップとの連携によるMDの再構築、販促強化策で成果を上げた。12施設で実施した営業時間短縮の影響もあまりなかった模様だ。

(有井学)

 前年同期に開業景気で売り上げ実績が大きかったニュウマン、今年7月31日に閉店するルミネマン渋谷、5~6月の1階の全面改装に伴い、大型の休業区画が発生したルミネ町田を除く全施設が増収を達成。基幹店のルミネエストは4・9%増と伸び、ルミネ新宿は食品スーパーなどの改装に伴い、複数の区画が休業している中で、0・5%増と健闘した。

 ルミネエストは飲食やコスメを含む雑貨などのほか、衣料品が3・7%増と伸び、全館売上高を押し上げた。増床したレディス「ディーホリック」やメンズ「モンキータイム・ビューティー&ユース・ユナイテッドアローズ」、増床し、館独自の店装とMDに刷新したレディス・メンズ「ハレ」など改装区画が好調に推移。新店・改装店以外はレディスでは「アルシーヴ」「カスタネ」「パラビオン」「レディアゼル」「レイビームス」「ワンアフターアナザー・ナイスクラップ」などが売り上げを伸ばした。

 5月から館の公式インスタグラムでコーディネート提案を発信するなどファッション消費を促すための販促を積極化している効果に加え、「ショップのMDにさらに入り込み、施策を打った成果」(草薙恵美子常務ルミネエスト店長)が出ている。

 「新鮮で、お客が欲しいと思う商品が少なく、シーズンサイクルの変化に対応できなかった」前年夏の反省を踏まえ、今期からMDを「プレ」「イン」「オン」「アウト」に細分化し、各ショップに時期に応じた新商品の提案を促した。プレでは顧客などに向けて館限定商品を含めて、VMDと連動しながら、「トレンドをいち早く提案」。オンでは実需対応の売れ筋商品の投入を増やすなどMDにメリハリを付け、需要を喚起した。

 ルミネ新宿はコスメを含む雑貨が3%増、昨年秋に大型改装したルミネ1の地下2階の食品が16%増と伸びた。衣料品は店舗面積が減ったため、売り上げは微減だが、坪効率は前年並みを確保した。

 衣料品は「アーバンリサーチ・ドアーズ」「ユナイテッドアローズ・グリーンレーベル・リラクシング」など「比較的単価が安く、価格と見合った商品を提案している」(敦賀一裕常務ルミネ新宿店店長)店や「シンゾーン」「ステュディオス」「スピック&スパン」「ガリャルダガランテ」などの「個性を明確に出した」店が好調だ。「まだ不十分だが、見せ方、売り方を含めて進めてきた独自性の提案の成果も出ている」という。

 レディス「アメリ・ヴィンテージ」「ラウンジドレス」など春の新店も順調。八木通商の新業態で、ブランドを期間限定で入れ替える「エリオポール・ディス」など「チャレンジングな取り組みを行う店も活性化につながった」という。

トレンドに対応しながら、個性を出した店が好調(「ステュディオス」ルミネ新宿店) 


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