ルイ・ヴィトンは、時計職人を表彰するプライズ「ルイ・ヴィトン・ウォッチプライズ・フォー・インディペンデントクリエイティブズ」を制定した。2年ごとに授与するもので、時計職人のクラフトマンシップや大胆なビジョン、独自の思考を表彰する。
【関連記事】ルイ・ヴィトン×草間彌生 都内の各所を水玉でジャック
主催は、スイス・ジュネーブに構える同社のウォッチメイキングアトリエ「ラ・ファブリク・デュ・タン・ルイ・ヴィトン」。クリエイティブな才能やサヴォアフェール(匠の技)などをたたえることで、職人と起業家の支援・振興を図るとともに、次世代の支援を目指す。
本賞を創設したルイ・ヴィトンのウォッチ部門のジャン・アルノーディレクターは、「ウォッチメイキングは休眠状態の産業ではないし、近寄りがたいものでもありません。若い世代のウォッチ愛好家は情熱的であり、新たなイノベーションの登場を待ち望んでいます。創設の狙いはそこにあります」と語った。
同賞の対象は、世界の時計職人、デザイナー、起業家、新卒者、クリエイターといった全ての人。応募作の評価に向けて、50人の業界エキスパートからなる委員会を招集した。専門のジャーナリストや職人、アーティスト、コレクターらで構成されている。
募集は23年1月1日~5月31日。応募者は専用ウェブサイトでオンライン登録し、クリエイティブなプロジェクトを提出する。23年9月に20人のセミファイナリストをオンラインで発表。23年12月、専門家委員会は「デザイン」「クリエイティビティー」「イノベーション」「クラフトマンシップ」「技術的複雑さ」という審査基準に基づいて、5人のファイナリストを選出する。
最終審査は24年1月。パリでファイナリストたちのオーディションを行い、特別レセプションで受賞者を発表する。受賞者には助成金と1年間のメンターシップが提供される。専任チームがコミュニケーション、著作権、企業法務面、マーケティング、業界戦略、ブランドの財務管理といった様々な側面で受賞者をサポートする。