国内のタンナーや皮革卸が提案する26年春夏向けのレザーは、軽さのある柔らかさがシーズンを象徴する風合いとなっている。消費の多様化が進み、革らしいブラックやブラウンに限らず、ピンクやイエローグリーンといったクリーンな色も目立った。また、為替の変動の影響を受けにくい、国内産の牛革を使う傾向が強まった。
(須田渉美、価格は1デシ=10平方センチ当たり)
企画や開発のポイントは、ふわっとした柔らかさ。薄くすいたり、厚みがあっても、もみほぐしたりと、触れた時に心地よさを感じるように仕上げている。素上げやベロアなど手触りの優しさに重きが置かれる。
碓井は、ターコイスやピンクなど鮮やかな色のベロアを揃えた。クロムなめしの柔らかな牛革のスムース面を加工しており、程よい厚みがある。52円。タンニンなめしもソフトな風合いで染料染めのラインナップを揃えている。

駆除した害獣の皮を活用するオールマイティは、26年春夏のトレンド色に着目して、ニホンジカの皮革をパステル色とくすんだ色で提案する。1.2ミリほどの厚みに仕上げており、白なめしがベースとなって害獣の革と感じさせないクリーンな仕上がり。50~60円。
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