【レディス特集】アパレル企業のサステイナビリティー さらに加速

2021/01/29 00:02 更新


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 SDGs(持続可能な開発目標)やサステイナビリティー(持続可能性)を意識した取り組みが各社で進んでいる。環境に配慮した物作りや素材の使用はもはや一般化し、そこから一歩踏み込み、ファッションの高揚感と消費者の共感をいかに高められるかが今後、求められている。

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◆アダストリア CSR活動は身近なところから

 アダストリアはCSR(企業の社会的責任)活動に力を入れている。重点は環境保全と、人が輝けるような企業の組織作りや社会への貢献、地域との共生だ。20年12月にはアパレルのサーキュラーエコノミー(循環型経済)を実現する子会社アドアーリンクを設立した。

 環境に配慮した商品作りの一環として、25年までにすべてのコットン製品にサステイナブルな原料を取り入れることを目標にしている。衣料品廃棄のない社会も目指し、「必要な量を生産し、消費者に届けることは大前提」としながらも、どうしても出てしまう過剰在庫は可能な限り焼却処分しないようにしている。

 その例として、18年に子供服のシェアリングプラットフォーム「キッズローブ」を始めた。サイズアウトなどで着られなくなった服を、ユーザー同士でシェアできる。

キッズローブでは20年秋、ユーザー同士が情報交換できるサイト「キッズローブ・ラウンジ」をスタート

サーキュラーエコノミーに注目し新会社

 20年3月には倉庫に残った服を黒染めでアップサイクルするブランド「フロムストック」も立ち上げた。モード感のあるデザインで若い消費者にも好評だ。現在、ECを中心に販売する。

 環境に配慮した物作りや在庫廃棄問題への取り組みのほかにも、同社社員や店頭の販売員が生き生きと働ける環境も整えている。また、地域貢献活動にも精力的で、創業の地である茨城県水戸市の水戸芸術館現代美術センターと協業してワークショップを開催するなどしている。

 新設したアドアーリンクでは21年春、メンズ、レディス向けECブランドを立ち上げる。商品にはサステイナブルな素材を100%使い、トレーサビリティー(履歴管理)も開示する。

 福田泰己取締役は「『play fashion』を企業のミッションに掲げている。まずは身近なところから、わくわくしながら取り組みたい」と話す。

倉庫に残った服を黒染めする「フロムストック」は若い消費者にも受けている

◆アーバンリサーチ お気に入りの服、染め直し長く着る

 アーバンリサーチは20年10月から染め替えプロジェクト「TO BLACKWEAR」(トゥー・ブラックウェア)を実施している。京都紋付(京都市)と協業し、客の好きな商品を黒に染め替えるというもの。同社は、SDGsへの取り組みとして衣料資源の有効活用、地球環境負荷の軽減、コミュニティーの形成の「3C」を掲げている。商品の染め替えは、廃棄衣料の問題を解決するための取り組みの一つだ。

 ポイントになっているのは京都紋付の「深黒加工(しんくろかこう)」。特殊な加工で、より黒く見え、素材の風合いが柔らかくなる。これによってお気に入りの商品に付加価値を付けられる。

 染め替えの料金は商品によって異なる。一部店舗とオンラインでサービスを受け付けており、アーバンリサーチ以外のブランドも染め替えできる。

色あせや色落ちが少ない加工で服を生まれ変わらせることが出来る

◆ストライプインターナショナル プチプライスで社会支援

 ストライプインターナショナルは21年2月、新たなECブランド「スラー」を立ち上げる。キーになるのは「サステイナブル」「プチプライス」「支援活動」だ。ファッショントレンドに敏感な20~30代を狙い、ユーザー参加型の共感マーケティングを目指す。

 再生素材の使用や売り上げの一部の寄付などで環境問題や社会課題と向き合う。「ミレニアル世代にもっと気軽にサステイナブルに関心を持ってもらいたい」(鈴木千裕スラーディレクター)との思いから、トップで1700円からのプチプライスにする。日常になじむような甘めのくすみカラーを基調にし、長く着られるようなデザインにも配慮する。

 ブランドに込めたメッセージはインスタグラムや配信サイト「note」に掲載し、消費者の共感を広げていく。

「スラー」は長く着られる色にもこだわり甘めのくすみカラーを基調にする

(繊研新聞本紙21年1月25日付)

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