3月に開かれた楽天ファッション・ウィーク東京24年秋冬で砂川卓也の「ミスターイット」が初のランウェーショーを行った。この新進デザイナーのショーを全面的にスポンサードしたのは、太陽光発電の施工などを主力とする協和ホールディングス(東京、立松和也社長)だ。同社はミスターイットのショーに合わせ、テキスタイルブランド「デコンファブ」も始動。全くの異業種がなぜファッションなのか――砂川さん、立松社長らに思いを聞いた。
(中村恵生)
金属加工も課題は同じ
――繊維ファッションに関わった経緯は。
立松 大手メーカーで営業を経験した後、金属加工を手掛ける家業の協和精機(東京)に入りました。そこで感じたのは、日本を支えているはずの中小製造業の覇気がなく、世の中のために働いているという感覚が薄かったこと。これから雇用環境も厳しくなり海外生産も増える中で、日本で生産を継続し、価値を上げることを目指して17年に協和ホールディングスを立ち上げました。