【パリ=松井孝予通信】仏ケリングは、4月23日に発表する1~3月期売上高について、前年同期比の約10%減となる見通しを示した。要因はグループ全売り上げの約50%を占める「グッチ」の不振。特にアジア太平洋市場の低迷により、同メゾンの売り上げは約20%減と予想している。
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ケリングの23年1~3月期売上高は為替比較ベースで1%増の51億ユーロ、グッチは1%増の26億ユーロだった。同社のフランソワアンリ・ピノー会長兼CEO(最高経営責任者)は2月に開かれた23年決算発表の席で、「グッチの再建には時間がかかるが妥協はしない」と明言していた。2月発売の新コレクション「グッチ・アンコーラ」は好調で、回復の兆しが見えている。