23年にスタートしたドレスブランド「カレンモリヤマ」は、神戸芸術工科大学でファッションデザインを学んだ森山かれんさんが手掛ける。「手仕事の感覚や、制作過程のロマンティックさ」を大切にしながら作り上げている。5月中旬に東京、6月初旬に大阪で初の展示会を開いた。
25年秋冬のテーマは「ひずみに咲く、菊の話」。人との関係性やそこで生まれる〝ひずみ〟から着想を得て、白菊がモチーフの一点物のドレスを制作した。ドレープを寄せたⅠラインの白いドレスで、スカート部分はオパール加工で変化をつけ、前身頃に兵庫県の和紙「杉原紙」で作った菊の花びらをあしらっている。一点物のドレスのディテールを取り入れた普段使いしやすいアイテムも揃う。キャミソールドレスやブラウスのほか、手鏡、ハンカチなどの小物がある。


森山さんは有名ドレスブランドでのインターンや個人で舞台衣装の制作、ラグジュアリーブランドの縫製やお直しをする会社への就職などを経験し、技術を磨いてきた。
23年9月には、楽天ファッション・ウィーク東京で開かれた「グローバルファッションコレクティブ」主催のショーに、若手ブランドの一つとして選ばれて参加した。シャクヤクの花をモチーフとしたドレス8着を披露した。24年には、兵庫県の播州産地との協業企画で、6社から提供があった播州織物でドレスを制作し、オリナスホール(兵庫県西脇市)で発表した。
今後もブランドが伝えたいメッセージを大切にしながら、活動の幅を広げていきたい考えだ。