金沢のカジグループ フリーカットの織物を開発

2019/06/06 06:30 更新


 合繊テキスタイルを製造する金沢のカジグループは、これまでになかったフリーカットの織物を開発した。同社初のテキスタイルブランド「KAJIF」(カジフ)の展示会で公開した。技術力や感性をアピールし、「合繊の価値を上げていきたい」(梶政隆社長)という。

 切りっぱなしでも端がほつれないフリーカット素材は、これまで丸編み、経編みといったニットのみで、インナー中心に使われている。熱融着糸を使って目地を固定するが、織物では組織の構造上、これが難しかった。同社グループの加工糸、織物の技術を融合して開発、特許も申請し、カジフの主力素材の一つとして打ち出す。

 カジフと協業し、フリーカット織物で製品サンプルを作った「アンリアレイジ」の森永邦彦は、「これまでもレーザーカットを使えば合繊織物の切りっぱなしは出来たが、生地が溶けるため、濃色に限られた。このフリーカットだとはさみの裁断だけで服が作れるので、デザインの可能性が広がる」と話す。

糸加工、織りの技術を駆使して開発
「アンリアレイジ」がサンプル製品を制作した


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