《若手記者が行く》革はどうやって製品になるの?

2023/02/20 15:00 更新会員限定


 22年4月に入社し、半年前にバッグの担当記者になりました。学生時代は手入れのしやすい合成皮革を身近に感じていましたが、バッグメーカーを取材する中で、天然皮革の性質や経年変化の魅力について興味を持ちました。そこで今回は勉強のため、革小物製造の石川とコードバン(欧州の大型馬の尻の革)の染色・加工を行うレーデルオガワの工場に訪問しました!

(相神優波)

【革小物製造】石川

■特等席で技を学ぶ

 石川(東京)は68年に創業した。紳士革小物のOEM(相手先ブランドによるブランド生産)を行う。国内生産にこだわり、工程の多くを手作業で行っている。3階の縫製のエリアには約30人が作業する広々としたスペースがある。若手職人が革製品技能試験1級を取得するなど、次世代の育成にも力を注いでいる。

 若手職人が多く在籍することが同社の特徴だ。〝マイスター〟と呼ばれるベテラン職人の前の席は特等席で、若手が順々にその席に座ってサンプル品作成の技術を学ぶ。「次は私があの席に座るんです」と若手職人はうれしそうだった。記者と同世代の職人が次世代の皮革業界を担おうと学ぶ姿勢が刺激的に映った。

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