【期待の戦力に聞く】ジョイナス 冨永すみれさん、後藤和咲さん テナントと連携し販売支援

2026/10/09 05:29 更新


営業担当の後藤さん(左)と冨永さん

 企業の成長に人材は欠かせない。業界や企業を熟知したベテランも重要だが、環境や消費者ニーズが変化するなかで、新鮮な発想や発見も大切だ。これまでの経験や知見が通用しない場合もある。スキルを磨きながら、環境や客に寄り添った取り組みは大切だ。

日々のコミュニケーションが軸

 SCの売り上げ拡大のためにはディベロッパーとテナントの連携が欠かせない。相鉄ビルマネジメントが横浜駅西口で運営するジョイナス(地下2階~地上4階)では、各フロアの営業担当者が店舗と日頃からのコミュニケーションをもとに様々な連携施策に取り組み、成果を上げている。

欠かさない店の巡回

 ジョイナスを運営する運営事業一部横浜営業所の冨永すみれさんは地上3、4階、後藤和咲さんは地上1、2階の営業を担当している。冨永さんは入社3年目、後藤さんは入社2年目。いずれも、ジョイナス館内の約100店を担当、7月から組織再編に伴い、港南台バーズも担当することになった。

 「仕事の内容は日によって異なり、市場調査や取引先の展示会など外出も多いので、ルーティンはない」(冨永さん、後藤さん)が、欠かさないのは担当フロアの店舗の巡回だ。毎日、全対象店を回ることはできないが、「店舗との日頃からのコミュニケーションで販売状況や要望を聞き、施策に役立てている」。

 ジョイナスが店舗の知名度向上と売り上げ拡大のために強化している施策の一つが共用部での期間限定催事。各店が新作や売り込みたい商品などを常設店舗とは別の場所で販売する企画が中心だ。催事が常設店への送客と販売につながった事例も多い。担当店舗の期間限定催事の企画や出店も、日々のコミュニケーションなどをベースにした情報共有と販売計画の立案によるものだ。販売促進担当が企画するイベントや共用部でのディスプレーへの参加を促すのも営業担当者の仕事だ。「新店や売り上げが厳しい店の認知拡大の上でも共用部でのディスプレーは重要で、店への声掛けを重視している」(後藤さん)という。

販促ディスプレーの店舗選定も営業担当の仕事

 店舗同士のコミュニケーションは2カ月に1回ペースで開く店長会がベースだが、これとは別にインナーウェア、スポーツ・アウトドアなど分野別の小規模な情報交換会も「路面店ではできない、SCならではの取り組み」として、実施している。各店が企業の枠を超えて、売れ筋や成果を上げたイベントなどの情報を共有し、自店の施策に役立てている。アパレルでは高価格帯の店舗だけの会もある。

 冨永さんが担当するインターウェア店は「お互いにライバル視せず、仲が良いので、以前から情報交換が活発。お客が欲しいサイズの商品が欠品していたら、他店を紹介するなどジョイナスで買っていただこうという意識が各店に浸透している。インナー店の買い回りも多い」という。

ESも兼ね声を聞く

 組織再編で、7月から営業担当者がES(従業員満足)も担当するようになった。冨永さん、後藤さんともに担当フロア以外を含む全店を対象にした研修業務を担当している。「店の声を日頃から直接聞いている営業担当がES担当も兼ねることで、店の悩みや要望を施策により反映できる。研修の内容も店の声を聞くことで決めやすい」(冨永さん、後藤さん)という。今後、新体制による研修を実施予定だ。

 仕事でやりがいを感じるのは「日々の巡回とコミュニケーションで小さな課題を解決し、店から感謝されたり、新店が大変な準備を乗り越えて無事オープンできた時」(冨永さん)、「仕事と関係がない時でもスタッフの方が雑談してくれる時やお客が楽しむ姿を見て、人々の生活の豊かさに関わっていると感じた瞬間」(後藤さん)。今後の仕事の目標について、冨永さんは「これまでは店の要望に応える仕事が多かったが、これからは主体的に店に声をかけていきたい」、後藤さんは「店から信頼され、いち早く相談される存在になりたい」と話す。

(繊研新聞本紙26年10月9日付)

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