JIS 化学繊維の用語を改正 「構造たんぱく質」と「PHA」を追加

2025/10/29 06:25 更新NEW!


 経済産業省はJIS(日本工業規格)の化学繊維に関する幾つかの用語を改正した。ISO(国際標準化機構)の21年改訂や国内での用語使用拡大に伴うもの。繊維用語(原料部門)規格番号「L0204-2」の化学繊維に関して、日本化学繊維協会が原案を作成した。1点目は「構造たんぱく質」「ポリヒドロキシアルカノエート」(PHA)の用語及び定義を追加した。

 構造たんぱく質の定義は「化学薬品に依存した構造制御を行っておらず、かつ人工たんぱく質を重量比で80%以上含む繊維」。改質などを行っていない人工たんぱく質で高含有のものを指し、スパイバーの「ブリュード・プロテイン」などが該当する。

 ポリヒドロキシアルカノエートは「ヒドロキシアルカン酸の単位が質量比85%以上含む、長鎖状合成高分子からなら繊維」で略称としてPHAが用いられる。PHAはバイオマス原料で微生物発酵によって作られ、生分解性も持つ。

 また「プロテイン」はISOの改訂に伴って定義を改めた。「天然たんぱく質または人工たんぱく質で構成され、化学薬品による安定化の有無に関わらず、たんぱく質を質量比で80%以上含む繊維」とし、構造たんぱく質や大豆たんぱく繊維などを含む総称となる。

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