Jクルーグループ「メードウェル」分社化し株式上場へ

2019/09/19 06:26 更新


 【サンフランシスコ=立野啓子通信員】Jクルーグループの親会社チノスホールディングスは、同グループで既存店増が続き好調なサブブランドの「メードウェル」を分社化して株式上場を申請し、上場後は社名をメードウェルグループとすると発表した。

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 メードウェルは1937年に立ち上げられたワークウェアの商標で、2004年当時にJクルーのCEO(最高経営責任者)だったミラード・デレックスラー氏が買収。06年からデニムアイテムを軸にTシャツやアウター、靴、アクセサリーなどを、Jクルーより1ランク低い価格で販売している。

 ここ数年、本体のJクルーが苦戦するなか、クラシックなアメリカンルックで売り上げの伸びを続け、大きな長期借入金を抱える同社のけん引役となっている。財務の改善もあって5カ月前から分社化と株式上場が検討されていた。

 Jクルーの第4四半期(5~7月)の決算は、売上高5億8883万ドル(前年同期比0.2%増、既存店売上高1%減)で、4422万ドルの赤字(前年同期は609万ドルの赤字)。売り上げの67.8%占める「Jクルー」は売上高3億9908万ドル(前年同期比7%減、既存店4%減)。一方、23.7%を占めるメードウェルは1億3973万ドル(15%増、既存店10%増)で、小型ブランドながら伸び率は高い。

 メードウェルはECと米国に133店を展開。メンズではVFコーポレーションのワークウェア「ディッキーズ」との協業も始まっており、今後の拡大が期待される。さらに、Jクルーが抱える17億ドルの借入金返済の助けになることも見込まれている。



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