J・フロントリテイリング 企業風土改革を加速

2018/07/25 06:28 更新


 J・フロントリテイリングは17年度からスタートしたグループビジョン「くらしの『あたらしい幸せ』を発明する」の実現に向けた企業風土改革を加速させる。グループ全社員を対象に業務改善、営業施策、新規事業の3領域でアイデアを募り、その具現化を支援する活動を広げる。優秀企画を表彰し、社内で共有する「第1回JFR発明アワード」をこのほど開いた。

(松浦治)

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 今回の取り組みは、「一人ひとりの発明活動が会社を変える大きな力となる」(山本良一社長)としてビジョンへの挑戦を後押しし、新しいアイデアをグループの成長事業として育てるのが狙い。百貨店5800人、関連事業2300人、パルコ2100人の全社員を対象に、18年度は全員参加による活動の定着を目指す。販促、MD、サービスなどの営業施策や業務改善は各社、各店で、新規事業はJFR経営戦略統括部で10月と4月の半期ごとに推進し、評価する。

 年度ごとに表彰するグループの発明アワードは前年度の優秀企画10組が参加し、情熱性、創造性、発展性、貢献性、(審査員個人の)推薦度の5項目を基準にJFRの経営陣らが審査した。

 大丸心斎橋店は外商顧客限定の親による子供のための婚活パーティー、松坂屋名古屋店は国立公文書館所蔵の「平成」の文字をあしらった大判・小判、大丸東京店は弁当のウェブ予約・決済システム、大丸梅田店は部門の枠を超えてボトムアップでハロウィーンイベントを盛り上げた食料品売り場など事業や施策の取り組みを発表した。最優秀賞はパルコの新規事業が選ばれた。

 JFRは個人、各部署の挑戦の意志を最大限に支援し、「クリエイティブで挑戦的な企業風土への変革を進めていく」と話している。

各社、各店から選ばれた優秀企画をプレゼンする
10組が参加した第1回JFR発明アワード


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