伊藤忠商事が運営する「ランバン」のライセンス事業が堅調に推移している。厳しい市況のなか、上期(1~6月)の事業規模は前年同期実績を維持し、「ランバン・オン・ブルー」(オン・ブルー)は2ケタ伸びた。「ランバン・コレクション」(コレクション)は前年を若干割り込んだが、新コンセプトショップを導入する。下期もEC強化やブランドイメージの発信を充実、通期でも前年水準を確保する見通しだ。
【関連記事】伊藤忠「ローラアシュレイ」の独占輸入販売権取得
底堅かったのがウェアだ。レリアンが手がけるオン・ブルー、コレクションの婦人服、ジョイックスコーポレーションが販売するオン・ブルー、コレクションの紳士服、デサントの「ランバンスポール」は、前年実績をキープした。ウェア以上に順調だったのが雑貨で、特にモーダ・クレアの婦人靴、ムーンバットの傘が好調。拡充してきたECでは、伊藤忠本体による運営から、8月28日にレディスをレリアン、メンズをジョイックスコーポレーションが運営する体制に切り替えた。「より機動力の高いサイト運営が可能になった」ため、活発にプロモーションしている。既存顧客の囲い込みと同時に新規客の獲得を目指し、実店舗の売り上げの拡大にもつなげる計画だ。
今後の成長に向け、ブランド130周年の来年、各種イベントを実施する。ロゴをあしらった商品も打ち出し、19年春夏から本格化する。メンズ、レディスの合同展は今後も継続し、次回は10月開催の予定。メンズ、レディスの合同ショップや期間限定店も計画中だ。
オン・ブルー、コレクション双方で、店舗のリニューアルも進める。先行するのがコレクションで、これまでの黒ベースから白ベースの内装とし、パリのショップに近い形を想定している。リニューアルの第1号は高島屋日本橋店のレディスで、順次着手する。オン・ブルーは来年秋に着手する計画。