伊藤忠商事は英国ブランド「グレンフェル」の独占輸入販売権を取得した。18年春夏からコロネットを通じて販売する。20~40代を主なターゲットに、全国の百貨店や有力セレクトショップを中心に販売する。
同ブランドは23年の創設で、アウターが主力。高い防風性、防水性と優れた通気性、耐久性を備えたコットンの高密度織物「グレンフェル・クロス」の開発が始まりで、グレンフェル・クロスを用いた製品はエベレスト登頂隊をはじめとする探検、冒険隊、陸上・水上のスピード競技向けに供給されてきた。各国の有名アウトドアブランドやファッションブランドとも協業するなど、アウターブランドとしての地位も確立している。
強みは、今もロンドン市内に本社兼工場を構え、「全ての商品を自社工場で生産する正真正銘のブリティッシュブランドであること」。自社工場の活用で、「細かな別注対応が可能な点も強み」としている。16年秋冬物からリブランディングを実施し、長い歴史の中で蓄積してきたアーカイブと現代的なデザインを融合したコレクションに生まれ変わった。日本では現在、一部のセレクトショップで販売されているが、「リブランディングが十分に浸透しておらず、認知や浸透度の拡大に向けてさらなるてこ入れが必要」としていた本国側と「日本市場での拡大が可能」と判断した伊藤忠、コロネットの方向性が合致し、契約に至った。
グレンフェル・クロスを使ったアウターが中心で、メンズはステンカラーコート、レディスはダッフルコートなどが売れ筋。中心価格は10万円台前半から20万円。18年春夏はメンズを主力とし、18~19年秋冬からレディスも本格化する。