伊藤忠商事は、韓国のファッションテック・ベンチャー、カバーサムワンと独占的な販売パートナーシップに関するMOU(了解覚書)を締結した。
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カバーサムワンは、産業デザイナー兼CEO(最高経営責任者)のイ・ジェホ氏が17年に韓国で創業。18年にアパレルブランド「キーク」を立ち上げ、主力商品であるネックピロー付きパーカ「ピロディー」や、NFC(近距離無線通信技術)タグを内蔵したアパレル製品など、「ファッション性と機能性を融合」したユニークな商品を相次いで打ち出している。
両社はMOU締結で、新規販路の開拓や新規商品の開発などを、共同で検討する。また、伊藤忠商事は、カバーサムワンが販売するキークと、ピロディーの、日本における独占販売権を取得した。今後、セレクトショップやトラベル用品専門店などで販売して「3年後には卸売りベース3億円」を目指す方針だ。
ピロディーは、枕とフードを組み合わせた機能性衣類。胸ポケットに隠されたチューブから直接に息を吹き込むと、約3秒でネックピローが出現するユニークなデザインだ。ネックピローが服に内蔵されているため、寝ている最中に外れる心配がなく、首にしっかりフィットする。「移動や長距離運転、アウトドア、仮眠時など多様な場面で使用できる」としている。
3月に実施したクラウドファンディングでは、1カ月間で450人以上の支援を受け好評だった。再プロジェクトを望む声が多いとして、5月に2回目のクラウドファンディングを実施中だ。