イッセイミヤケは2月3日、二つ目の銀座店「イッセイミヤケ・ギンザ/442」をオープンした。銀座4丁目のガス灯通りの角地に、全面ガラス張りの大型店が誕生した。近くの既存店とともにイッセイミヤケの世界をさまざまな角度から発信する。
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売り場は地下1階から地上3階の4フロア、総面積は約450平方メートル。広々とした空間は奥まで自然光が差し込み、通りから全体を見渡すことができる。無機質な空間は未来的で、イッセイミヤケ特有のカラフルな服が浮遊しているように見える。
空間を突き抜けるように帯状のアルミニウムウォールが配置されていて、ミニマルな印象だ。それはハンガーラックを覆って服が浮いているように見せる役割も担っている。リサイクルアルミニウムを使っている。
1階は「プリーツプリーズ・イッセイミヤケ」や「バオバオ・イッセイミヤケ」などが揃う。2階は「イッセイミヤケ」と香水。現在はコレクション会場にも設置された白い繭のような巨大オブジェが飾られている。地下1階は「IM MEN」(アイム・メン)と「オム・プリッセ・イッセイミヤケ」が揃う。
3階に並ぶのはデザイナー宮前義之が率いる「エイポック・エイブル・イッセイミヤケ」。現在は高い天井から、複雑な凹凸が特徴の「スチームストレッチ」の生地が吊るされている。蒸気を当てて布を縮め、独特な凹凸を表現する仕組みがひと目でわかる。グラフィックデザイナーの小林一毅の作品をプリントしたアイテムも並ぶ。
タイムレスなデザインを意識して、店はどんな時もマッチするイッセイミヤケ流の大きな器になった。空間デザインは吉岡徳仁氏が担当した。
既存店は新しい店名「イッセイミヤケ・ギンザ/445」としてスタートする。1階に展示空間「CUBE」を構えるなど、文化発信の要素が強い店となる。ブランドの活動だけでなく、アートや工芸など「発信したい物作り」に焦点を当てる。
文化発信できる店が関東にはなかったので、「作るなら銀座に」と、三宅一生氏が生前に語っていたという。
現在は、「イッコウタナカ・イッセイミヤケNO6」の発売に合わせて、服にプリントした牡丹(ぼたん)のグラフィックが展示されている。エネルギッシュな柄は今にも動き出しそう。そのイメージを元に、小さな紙が磁力の力でパタパタと動くインスタレーションを開催している。
2階では「132 5. イッセイミヤケ」や「ハート」などを販売する。