11月28~30日に独ミュンヘンで開催された「ISPOミュンヘン」は、従来のスポーツ用品見本市の枠を超え、ファッションとの融合がさらに進んだ。サステイナビリティー(持続可能性)やヘルス、DX(デジタルトランスフォーメーション)ソリューションなど、複数の分野にまたがって、新しい技術や製品が提案・披露された。
(ライター・吉田恵子)
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充実のヘルス分野
伊「Wahu」は、専用アプリとリフト技術で、ソールに点状に内蔵した橋げたのような支えの高さを変え、アクティビティーに合わせ適度なクッション性を実現するスニーカーを開発した。例えば、長時間の立ち仕事なら、支えを最大限に降ろし、ソールに空気層を作ってクッション性を高める。ハイキング時は支えを少し引っ込め、街中を歩くときは靴底にしまう。
独「シェイプス」は、医療・健康分野で独イノベーションアワードを受賞したインソール。柔軟な材質で、上から乗って圧力がかかると履いた人の足裏の起伏の型になる。これを靴の中に敷いて歩くと、土踏まずを持ち上げ、重力を足全体に均等に分配。姿勢が良くなり、足を疲れにくくするほか、膝や腰、肩の痛みも軽減するという。
コンフォートシューズブランドの米「エートレックス」は、足をスキャンし収集したデータから、AI(人工知能)を使い多数の消費者に最善の足形を特定するソリューションを提供する。既に世界35カ国のメーカー・ブランド向けに事業を展開する。
ラトビアの「パッドハット」は、幼児が転倒や落下で頭をけがすることから守るニット帽のブランド。内部にバンド型のソフトシェル製パッドを内蔵し、衝撃を吸収。ヘルメットをかぶせなくても安心して遊ばせることができる。
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