アイリス ビューティー&ヘルスケア事業に着手

2017/08/03 10:58 更新


 ボタンが主力の資材メーカーのアイリスは、新規事業としてビューティー&ヘルスケア商品の開発・販売に着手している。この間、服飾副資材として開発した編みゴムを応用した脚用のバンデージ(包帯)で一般医療機器認定を取得し、一部で通販を始めた。サプリメントなども商品化し、「アイリスライフ」のブランドで品揃えを増やす。9月前後に立ち上げ予定の自社ECサイトでも販売する。

 バンデージの「アシカルバンド」は、ふくらはぎに巻くことで血流を促進する商品として開発し、昨年に一般医療機器認定を取得した。既に一部の通販サイトで販売している。ゴムは3・5倍の伸長率を持つため、適度な着圧感があるものの「きゅうくつ感はほとんどない」(同社)という。長さは175センチで、くるぶしからふくらはぎまでゆとりを持って覆うことができる。2本セットで価格は5800円。

 ゴムは元々、スポーツウェアなどアパレルのウエストや袖口用途を想定した資材で、4年前に開発した。同社が特許を持つ編み組織による高い伸長率と、アパレルの表地に影響しない薄さが特徴だった。独自素材の用途開発を検討していたところ、「立ち仕事をしている人の脚の疲労軽減に使えないか」と着目し、3年前にバンデージとして商品化して累計約3万セットの販売実績がある。

 サプリメントは、ブルガリア産の高級なバラから抽出したローズオイルが主成分で、植物性のカプセルに入れて〝オールナチュラル〟を売りにする。30粒で3800円。

 同社は「成熟市場かつ高齢化社会に向け、健康関連商材の新規事業を検討してきた。服飾関連商材ではないが、『お客様に潤いと和みを提供する』という経営理念にも通じる」という。

一般医療機器認定を取得した「アシカルバンド」 




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