インバウンド(訪日外国人)需要が22年10月の水際対策の緩和以降、急浮上している。韓国、台湾、香港のほか、東南アジアの訪日客が増えており、都心立地の百貨店では免税売上高がほぼコロナ禍前の水準になった店が少なくない。ただ、中国からの訪日客の戻りが弱いため、需要回復は限定的だ。中国で春節(旧正月)に伴う大型連休が1月21日から始まったが、依然として低調な状況が続いている。
店を選び目的買い
円安が追い風となり、ラグジュアリーブランドや宝飾品、時計など高額品を買い求める個人旅行客が急増している。「12月の本店売り上げの半分以上は外国人で、主要なコレクションが人気」(ミキモト)、「国内客と同様に、ここにしかない商品を目的買いしている」(伊勢丹新宿本店)と限定・先行品の売れ行きが良い。