ブランドやショップの魅力を伝え、客を引き付ける重要な役割を担う人材。客視点や満足度向上に、日々の学びと努力で経験を積んでいる。成長やスキルアップには会社のサポートも大切。会社の成長を支える期待の戦力に環境や思いを聞いた。
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マークスタイラーの「リゼクシー」事業部営業部部長兼宣伝課課長の山崎まどかさん。アルバイトから社員登用、店長を経て本部に異動、「幼い頃からアパレルが好きで、働きたいと心に決めていた」。販売員、店長、本部のEC担当、営業、宣伝と、様々な職種を歴任し、30代の最年少部長として期待も高く、経験を生かしてブランドと事業部を盛り立てている。
アルバイトから
高校卒業後、いくつかのアパレルショップでアルバイトを始めた山崎さん。マークスタイラーへの入社の決め手は、元々リゼクシーのテイストが好きで、客として来店時に「店長の接客が良く、素敵な店」と思ったこと。さらに、当時は1年ほどの新しいブランドで、「この先、伸びる余地がある」と思ったからだ。
アルバイトの時から「店長になりたい」と言っていたことで声を掛けられ、「二つ返事」で答えて試験を受けた。「周囲の人に恵まれた」という一方で、コツコツと取り組む姿勢や芯の通った思いが評価された。店長として働いていた時は「お客は1回の接客がブランドのイメージにつながる」ため、新人もベテランも関係なく接客の大切さを伝えていった。
山崎さんは一貫してリゼクシーにかかわり、13年目。同社は多くのブランドを展開しているが、ジョブローテンションでシャッフルする体制は取っていない。リゼクシーが好きな山崎さんにとっては、働きやすい環境だ。
前向きな行動力
本部に異動してからはEC担当となった。初めは現場と違い、客の顔がリアルに見えないことへの戸惑いもあった。しかし、すぐに気持ちを切り替え、EC売り上げがなかなか伸びていないことに、改善に取り組んでいる。サイト画像では「お客様が実際に着用する画像になっているのか」「商品説明は欲しい情報なのか」など客の視点に立ち、それまでの習慣的な作業から、色々なスタジオに出向いて自分たちで撮影した画像を反映することを始めた。
手間と経費もかかるが、会社は受け入れて投資。売り上げが伸び、「すごくありがたかった」と振り返る。プライベートの時間もスタッフと色々な意見交換をするなど、「ブランドが好きだから出来た」と、前向きで行動力も伴った取り組みが財産となっている。
現在、営業面では他社及び自社サイト、店舗の統括を担当している。宣伝の取りまとめや営業と宣伝チームの融合など多岐にわたる。11月1日には、福岡・キャナルシティ・オーパに8店目のショップがオープンした。店舗の内装をブランドイメージに合わせてデザイナーと検討するなど、「ブランドの知名度をもっと上げていくことが目標」だ。
(繊研新聞本紙25年11月17日付)
