H&M、サステイナビリティーのワケ

2015/05/21 06:08 更新


 H&Mは、前期(14年11月期)で2ケタ増収を果たし、今年度も全世界で旺盛に出店する計画だ。グローバルな規模拡大を継続するために同社は、企業としてビジネスのサステイナビリティー(持続可能性)追求に力を入れている。カール・ヨハン・パーションCEO(最高経営責任者)に、事業拡大とサステイナビリティーの両立をなぜ重視するのか聞いた。

 当然の責務

 ――H&Mがサステイナビリティーを重視する理由は。

 当社はサステイナビリティーを社会、環境の二つの側面で捉えている。社会的な意義、企業としての成長。これは継続的な雇用を生み出し、貧困をなくすという意味で大切だ。一方で、企業が経済活動を拡大すれば、当然環境への負荷がかかる。マイナスのインパクトを最小化することは成長と同じくらい大事だ。

 当社のように、経済的な強さを持つ大手企業である以上、企業の運営面で、社会的、環境的な持続可能性を維持することは当然の責務だ。それに環境保護に対する意識は世界的に高まっており、環境への配慮はお客の支持や、良い人材の確保にもつながる。メディアも企業のサステイナビリティーに対する姿勢を注視しており、取り組む意味は大きい。

 ――具体的にどういった施策を。

 たとえば、オーガニックコットンなど環境に配慮して栽培された原料で作った商品の比率を高めようとしているほか、再生可能エネルギーの活用、13年3月からは全世界の店舗で古着回収も行っている。ちなみに1店当たりの古着回収量は日本が一番多い。また、女性の雇用、登用に関して、当社は男性と平等な会社だ。雇用の公平性を守ることもサステイナビリティー活動の一環だと思う。

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