【パリ=松井孝予通信員】仏エルメスの1~6月の連結売上高は前年同期比12%増(為替レートの変動による影響を除いた場合15%増)の75億ユーロ、営業利益は31億ユーロ、純利益は24億ユーロだった。営業利益率は2ポイント低下し42%となったが、他の欧州ラグジュアリー企業が減収減益に直面する中、2ケタ成長を維持している。その要因として、収入やインフレに左右されにくい地方の富裕層を顧客に持つことが挙げられる。
地域別ではアジア(日本を除く)での売上高は7%増の35億ユーロ、日本は9%増(22%増)の7億ユーロ、欧州は16%増の17億ユーロ、アメリカは12%増の13億ユーロと、全地域で成長を記録した。製品別でも高額品が堅調で、主力のレザーグッズ&馬具は約8%の値上げにもかかわらず、16%増の32億ユーロ。一方、景気や旅行客に左右されやすいシルク&テキスタイルは2%減、ウォッチは3%減だった。