ヘラルボニー、初の常設店があすオープン アートと社会をつなぐ実験的空間

2025/03/14 14:17 更新NEW!


オープニングイベントの登壇者

 障害者アートのライセンス事業を行うヘラルボニー(盛岡市)は3月15日、東京・銀座レンガ通り沿いに都内初の常設店 「ヘラルボニーラボラトリーギンザ」 をオープンする。

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 1階はストアとギャラリー、2階は会議スペース、3、4階はヘラルボニーのオフィスにした。ショップ、ギャラリー、オフィスが一体となり、新たな価値を生み出していく“実験室”のような場所を目指す。

 1階には展示作家が在廊し、作業できるアトリエスペースを設けた。ライブペインティングなども行う予定。金沢21世紀美術館のチーフキュレーターで、4月にヘラルボニーチーフアートオフィサーに就任予定の黒澤浩美氏は、「作家と客との交流が生まれるような距離の近い場所にしたい。作品をただ売る、見るのではなく一歩踏み込んだ体験を提供できるよう運営していく」と話した。

ショップには作家の在廊スペースを設け、ライブペインティングなども行う

 ヘラルボニーは知的障害のある作家のアートをIP(知的財産)ライセンスとして管理し、正当なロイヤルティーを支払うビジネスモデルを確立してきた。国内54の福祉施設、243人の作家と契約し、持続可能な事業を行っている。

 30年までに障害者アートのライセンス事業を世界50カ国に拡大することを目指す。Co-CEO兼代表取締役を務める双子の松田崇弥氏と文登氏は、「今回のショップのオープンはまだまだスタートに過ぎない。障害に対する価値観を変えていきたい」と強調した。

ショップだけでなく、ギャラリーやオフィス機能も備える

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