《平成ストリートスナップ》渋谷セクシー系で〝ギャルトラ〟広がる　赤い千鳥にアーガイル（2000年9月2日付）

　90年代後半から00年代にかけて、本紙にストリートスナップの記事をたびたび掲載していました。30年近く前の、都会の一瞬を切り取っただけの記事ではありますが、その背景を店や企業に取材し、ときには売り上げなどの数字も入れていて、当時の商売の動きも少しわかります。“平成リバイバル”など様々なレトロが注目を集めている昨今、改めて読み返すことで、ビジネスに通じるヒントが見えてくるかもしれません。ベテラン記者が振り返ります。

※本文は読みやすく直しています。社名やブランド名などは原文のまま掲載します。

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赤い千鳥にアーガイル　ニュートラを元気に着こなす渋谷セクシー系

2000年9月2日付

　千鳥格子やチェック、アーガイル柄などのトラッド風ファッションが渋谷セクシー系で広がり出した。春から続くお姉スタイルのニュートラに加え、セクシー系お得意のスクールスタイルも復活。赤を中心に色物が多く、ミニスカートありの元気な〝ギャルトラ〟といった感じだ。

　真っ赤なシャツワンピースに赤ベースのチェックや千鳥格子のトップなど、トラッド風といっても元気な色物が渋谷の特徴。プリーツのミニスカートとアメリカンスリーブトップをコーディネートするスタイルも出てきた。これには茶系のブーツを合わせる。グレンチェックなどのパンツもじわじわ増えている。彼女たちにとってニュートラは「昔の女優っていう感じ？」。お母さん世代のなつかしい服が新鮮に見えるというだけで、トラッドの何たるかは全然関係なさそう。

　渋谷109のセシルマクビーでは、アメリカンスリーブトップとカラーの合皮スリットスカートの組み合わせが大ヒット。ビット付きの小さなハンドバッグも飛ぶように売れている。カパルアはスクールスタイルが基本で、アーガイルのノースリーブポロなどを出している。

　ギャルトラを着て歩く女の子が急増しているが、これからは大人っぽいニュートラとタータンチェックなどのスクール系に分かれそうな気配。春から続くお姉系で突っ走るのか、もう少し元気系に戻すのか、ショップも反応を見ている。