コンテンポラリーと位置づける4階は、大手NBやカジュアルブランドを集積し、ブランドの壁を取り払って、フロア全体を一つのセレクトショップと設定した。モード色が強く、ブランドの個性を前面に打ち出した3階とは対照的だ。
■4つのシーン別に編集
「ブランド単体での顧客獲得には手を尽くしてしまった」という課題から、今回の売り場を着想した。ブランド間の買いまわりを促すことで、各ブランドで新規客とのタッチポイントを増やすとともに、スタイリング提案の精度向上を狙う。
「チノ」「フランク&アイリーン」「マディソンブルー」「ヨーコチャン」などの旬のブランドや服飾雑貨、コスメを揃える。
アーバン、ウィークエンド、オフィス、ドレスアップの4つのシーン別に編集し、「品目、ブランド数を大幅に増やす」ことで、スタイリングの選択肢の幅を広げた。
アーバンには、「チノ」「フランク&アイリーン」「マディソンブルー」などの旬のブランドや服飾雑貨、コスメを揃える自主売り場「ロビー・フォー・ウィメン」と、トラッドを軸にした「ランドオブトゥモローランド」、マニッシュな「ジョゼフ・ザ・ストア」の3つのセレクトショップを新設。
ウィークエンドは、「アニエスベー」「ギャルリー・ヴィー」「マーガレット・ハウエル」「バンヤードストーム」「エミ」などを揃え、リラックスカジュアル、スポーティースタイルを打ち出す。
■自前のスタイリングスタッフ
「トリーバーチ」「ダイアン・フォン・ファステンバーグ」「グレースコンチネンタル」などのドレスアップスタイルを集積。
「ICB」「ナラカミーチェ」「アンタイトル」「23区」などのスーツスタイルを揃えるほか、スーツのパターンオーダーも導入する。
NBを中心としたゾーンには、自前のスタイリングスタッフを6人配置。ブランドミックスのコーディネートを提案する
これまでスーツやパーティースタイルは、「各ブランドで探すしかなく、ストレスが多かった」として、オフィス、ドレスアップゾーンにブランドの商材を集積。ブランドミックスのコーディネートを提案し、価格とサイズのバリエーションを充実することで、比較購買がしやすくなる。スーツは5~13号を揃え、国産のオリジナル商品も開発した。
買いまわりを促す鍵となるのは、自前のスタイリングスタッフだ。各ブランドの商品知識を持ちながら、ブランドの枠を超えて最適なスタイリングを提案する。
例えばアーバンスタイルのNBを中心としたゾーンには、6人を配置。「23区」のコートと「アンタイトル」のワンピースをコーディネートするなど、客目線で提案する。そのためには各ブランドの商品知識の習得が必須で、オープン前には各社のマーチャンダイザーが商品を説明する研修も実施した。
ゆくゆくはスタイリングスタッフの人数を増やし、靴も含めたフロア全体の商品が提案できるように育成したい考えだ。