ゴールドウインがヘリーハンセンの商標権

2017/01/26 06:23 更新


 ゴールドウインは昨年末に、アウトドアブランド「ヘリーハンセン」の日本における商標権を取得した。買収額は、ゴールドウインの純利益に相当する30億円。これにより、商標権を買い取ったブランドを含むオリジナル比率は、売上高の9割に到達した。今後はヘリーハンセンでも、ファッションブランドとの協業や積極的な直営店の出店などがしやすくなる。

 同社はかねて、安定的な事業基盤の確立に向け、ライセンスブランドの商標権取得に力を入れてきた。現在、国内や一部のアジア地域で商標権を持つブランドは「ダンスキン」(89年取得)と「エレッセ」(90年)、「カンタベリー・オブ・ニュージーランド」(01年)、「ザ・ノース・フェイス」(94年)。オリジナルの「ゴールドウイン」ブランドや「C3フィット」などと合わせると、売上高の90%を構成することになる。

 今後はヘリーハンセンで中長期的な視点に基づく投資を進める。ザ・ノース・フェイスが「サカイ」や「ジュンヤワタナベ・マン」などと進めるような、ファッションブランドとの協業はその一つ。現在7店を展開する直営店も、同社が得意とするブランド混在の編集型売り場を含めて積極的に拡大する。

 ヘリーハンセンは1877年にノルウェーで、漁師用の防水ウェアから始まったブランド。現在全世界で約300億円(15年実績)を売り上げる。

 ゴールドウインは83年にライセンス契約を結び、その後33年にわたり日本で事業を展開。売上高は16年3月期で25億円、今期は30億円を目標にしている。コアカテゴリーはセーリング用ウェアだが、近年はトレッキングやキャンプ用で普段使いもできるアウトドアカテゴリーが人気で、売り上げの半分を占める。



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