仏GLグループ 大手ECカタログ販売会社を買収

2017/09/05 04:20 更新


 【パリ=松井孝予通信員】仏ギャラリー・ラファイエットグループ(GL)は、持ち株会社モティエを介し、ECとカタログ販売の仏ラ・ルドゥートの株式51%を取得すると発表した。投資額は公表していない。GLはラ・ルドゥートの年商が10億 ユーロ に達した段階、20年をめどに全株を取得する。創業1836年、年商7億5000万 ユーロ のラ・ドゥートと、創業1894年、年商38億 ユーロ のGL。フランスを象徴する二つの老舗小売業による新体制は、仏衣料品セクターで第1位となる。

 ラ・ルドゥートは92年、ケリンググループ(当時PPR)により買収。14年に同グループは、不採算部門売却とラグジュアリー特化を理由に、ラ・ルドゥートの幹部ナタリー・バラ氏とエリック・クーテイユ氏に1ユーロ で売却し、社会保障と事業の近代化の資金として5億 ユーロ を提供。ラ・ルドゥートはカタログからECへの転換戦略で、再建にこぎ着けた。

 GLはラ・ルドゥートを傘下に収めることで、仕入れ、ロジスティクス、顧客情報を共有し相乗効果を生み、実店舗とECのオムニチャネルを強化する。また2社の自社ブランドを、それぞれの販売網で取り扱う。GLはラ・ルドゥートの人気インテリアブランドを得ることで、衣料品不振を補うメリットを得る。

 ギャラリー・ラファイエットとGL傘下BHV(ベー・アッシュ・ベー)の二つの百貨店のCEO(最高経営責任者)であるニコラ・ウゼ氏は、「20年の売上高予想は55億 ユーロ 、うち75%が衣料品、25%がメゾン用品。売り上げの70%が実店舗、30%がEC」と話した。



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