縫い糸メーカーのフジックスが販売する太番手のハンドステッチ用の刺繍糸「MOCO」(モコ)、「Sara」(サラ)が好調に推移している。
モコはわずかに毛羽立たせてふっくら、もこもことした風合いが特徴で、ポリエステル100%で5番相当の太番手糸。単色で60色、グラデーションで20色。価格は1巻10㍍180円。サラはさらっとした手触りと光沢が特徴で、ポリエステルの5番使いで20色。1巻20㍍300円。
1年前から販売を開始したが、北欧テイストの手芸への関心の高まりや刺し子、とくに、青森県の津軽地方で日常生活に根付いていた「こぎんざし」を楽しむ消費者に支持されて、広がっている。
昔は着古した布の補強のために使われていたこぎんざしは今ではクルミボタンやヘアボタン、マグネットなど多彩な商品にアレンジされているが、モコでのグラデーションも含めたカラーバリエーションの多彩さが人気を呼んでいる。またサラもモコと同じように刺し子などに広がっているほか、光沢感を生かした手作りのタッセルなど、新しい用途でも注目されている。
同社はパンフレットも作成し、モコとサラの用途開発提案なども積極的に行う。